考えて生きるということ

20代のサラリーマンが人生に悩んでいます

ドキュメンタリー映画20本を一気に評価

きn今回はここ1ヶ月ぐらいで見たドキュメンタリーの評価をしていきます。

どんな内容だかわかるように、一言内容メモと評価を先に記載してあります。

評価は面白い順になっています。

面白かった映画を順番に

未来を写した子供たち

内容:1台のカメラでインドの貧困問題を変える

評価:★★★★★

未来を写した子どもたち(特別版) [DVD]

未来を写した子どもたち(特別版) [DVD]

 

隠れた名作と言い切る1作。

アメリカの娼婦街で生まれ育った子供たちの境遇を映し出し、それをたった1台のカメラで救おうとする1人の女性の話。

ドキュメンタリーとして「社会が悪い」「システムが悪い」と批判するのではなく、「今自分たちにできることをやる」という目線で作られた1作です。

極めてミクロな目線で作られつつも、1枚の写真がインドの現状を写し、先進国に波及していく様を当事者達と共に追体験することができます。

「世界はいつでも変えられる」という映画にありがちなテーマを、実際にやってしまい、それを見事にドキュメンタリーに仕立て上げたことに感服です。100点満点。 

 

おいしいコーヒーの真実

内容:先進国と後進国の貿易はフェアじゃない

評価:★★★★★

おいしいコーヒーの真実
 

 コーヒー1杯の値段が330円、生産者に支払われる原価が3円〜9円という恐ろしいほど低い原価で搾取されているというストーリーです。

企業批判という姿勢で描いておらず、「ただ現場を取材して、ありのままを伝える」ということに徹しているからこそ、胸に響くものがあります。

搾取されているエチオピアの労働者が僅かながらのお金で望んだもの、それは「未来の世代への適切な教育」でした。

一方で、先進国の大企業こそ、発展ではなく利潤だけを求め続けている。

そんな社会の不条理を身近なコーヒーというテーマで描ききっています。

最後はフェアトレードという方法で、誰もが後進国に支援を行えるという方法を提示しているのも素晴らしい!

コーヒー好きは見る価値・・・ではなく、義務があると思います。

 

ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~

内容:ファストファッションの裏側のブラック労働

評価:★★★★★

2000年以後に普及したファストファッションの裏側を暴く本作。

ファストファッションがグローバリゼーションと共に急速に普及した理由もわかります。

その裏には、材料費や人件費を削るために後進国の人々を搾取する大企業の姿が・・・!

このロジカルって食品業界でも見れますし、大企業で安いものを提供しているところはほぼ後進国を蹂躙しているというイメージがつきました。

良いものを長く使う。

フェアに商業を行っている企業から物を買う。

そしてミニマルに生きる。

この3つがこれからの時代の生き方であり、消費社会に対するアンチテーゼなのではないかと感じました。

 

シチズンフォー スノーデンの暴露

内容:米国が個人情報を収集し続けているという告発

評価:★★★★★

「米国が個人情報を収集し続けている」という告発を元CIA職員のスノーデン氏が行うという話です。

しかし、その中で政府から命を狙われるというウソのような本当の話。

この映画はドキュメンタリーというか、スリラー映画として見るほうが楽しめると思います。

普通に話しているのに「盗聴されている」と言い出したりする様は一周回って冷静に「この人頭大丈夫かな?」と思ってしまったりもしますが、そこは編集の妙でもの凄く楽しめてしまいます。

エンターテイメントとしては間違いなく一級品。

しかし、 映画を見た後も「この話は本当だったんだろうか。モキュメントじゃないのか」と疑心暗鬼になってしまうのもまた事実。

そこも含めて楽しめるのでいいですけどね!

(モキュメント:ドキュメンタリーの形式を取った作り物のこと)

 

キャピタリズム マネーは踊る

内容:リーマンショックを背景に資本主義の矛盾を暴く

評価:★★★★★

現代資本主義の矛盾を暴くドキュメンタリーの中で、No.1の傑作です。

自由主義、資本主義、アメリカナイズ、このような言葉がもたらす意味と弊害をわかりやすく描いています。

現在の銀行のシステムは貸せば貸すほど、儲かるというシステムであり、たとえ銀行が破綻しても、政界内に潜り込んだ元投資銀行出身者が国家予算を使用して銀行を救済しています。

つまり、銀行はノーリスクでお金を貸し出せて、仮に返済が難しくなっても債務者から土地を取り上げ、補填分は国から補填をしてもらえれば良いという負け無しのシステムです。

国家予算とは国民の税金のことであり、国民から取った医療保障や教育に使われず、銀行救済の費用に宛てられるという悪循環をエンターテイメント性たっぷりで描いています。

こちらを見てから、「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」をご覧ください。

 

インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実

内容:経済学知識のオムニバス形式のドキュメンタリー

評価:★★★★★

描いている内容はキャピタリズムと一緒ですが、こちらのほうが深掘りをしており、同時にわかりにくい部分が多い。

アメリカの社会情勢を知ってて、サブプライムローンCDSといった用語がわかる人にはインサイド・ジョブから見てもいいですが、オススメはキャピタリズム→インサイド・ジョブの順番で見ることです。

この2本を見ることで、世界の見方がちょっと変わると思います。必見。

 

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

内容:世界の素晴らしい政治の見本市

評価:★★★★★

 自由主義経済のアメリカと、福祉国家のユーロ諸国でどのような政策の差があるのかを比較した映画。

例えばドイツでは労働時間が35時間でも、中間層が十分な給料をもらっていたり、イタリアは8週間もバカンスがあってもGDPは維持され、多くの国民が豊かに暮らしていたり。

そんな世界中の「まさか?!」をアメリカと比較してそれまで聞かされてきた嘘を暴いていくドキュメンタリー。

アメリカだけじゃなく、世界のカラクリや今後の国のあり方を考えさせてくれます。

日本は出てこないですが、日本人も必見です。日本は福祉国家を目指したほうがいい!

 

スーパーサイズミー

内容:マックを1ヶ月間食べ続けるとどうなるのか実験してみた

評価:★★★★★

スーパーサイズ・ミー [DVD]

スーパーサイズ・ミー [DVD]

 

 マックを1ヶ月間食べ続けるとどうなるのか実験してみた、というドキュメンタリーです。

ファストフードを中心とした高カロリー食がもたらす影響を、自分自身の体を使って実験しています。

結果は実際に見て貰いたいですが、ご想像の通りです(笑)

ただ、要所要所に散りばめられたファストフードがもたらす教育的被害が記憶に残ります。

笑って楽しめて、考えさせる映画の代表格です。必見!

 

華氏911

内容:2001年アメリカ同時多発テロの裏側を暴く

評価:★★★★☆

アメリカの同時多発テロが起きた背景と、アメリカと中東のオイル利権に関係があるという実態を暴いた、あまりにも有名な1作。

ブッシュ家とビンラディン家は実は繋がりがあり、若い頃ブッシュが経営していた企業の出資者がビンラディン家だったり、そもそもイラクはテロに無関係だったという話も作中で検証しています。

世界中で未だに華氏911の内容について議論されていますが、それはドキュメンタリーの金字塔とも言えるからではないでしょうか。

今から15年以上前の出来事がテーマのため★4としましたが、ドキュメンタリーの質としては★5つです。

 

シッコ

内容:アメリカの破綻する医療保険問題

評価:★★★★☆

シッコ(字幕版)

シッコ(字幕版)

 

アメリカの崩壊する医療保障制度を痛烈に批判した映画です。

アメリカには国民皆保険制度がなく、多くの人が民間の医療保険に加入しています。

しかし、この民間保険会社は保険料を払いたくないため、事前に「救急車に乗る事を連絡していないから保険料は払いません」なんて事を言うわけです。

緊急性が高いから救急車なんでしょう!って言いたくなりますね。

日本の医療制度は世界で見ても優秀なので、シッコの中では日本の国民皆保険を羨ましがるような風潮で描いています。

日本が守るべきシステムの一つが国民皆保険だと気づかせてくれる映画です。

 

フード・インク

内容:スーパーに並ぶ食品のルートをたどると、食の安全性がヤバい

評価:★★★★☆

フード・インク (字幕版)
 

 スーパーにある食品を見ると、今は全ての食材にコーンによる糖類が添加されてて、大豆が原材料に混ざっている。

そんなコーンや大豆はどうやって作られているの?

どういう環境で作られているの?

そもそもお肉ってどんな環境で育てられて、どうやって加工されるの?

これらの疑問を明らかにしていくと、遺伝子組み換え食品は一部の大企業が利権を握っていたり、安い賃金で働かされている人が栽培していたり、肉はひどい環境で育てられている鶏だったり・・・と、惨状が映されます。

人間は生きるために食べなければなりませんが、何を食べているのかは知っておいた方が良いと思います。

 

ありあまるごちそう

内容:スーパーに並ぶ食品のルートをたどると、食料生産の現場がヤバい

評価:★★★★☆

 

 上記の「フード・インク」とほぼ同じテーマの作品。

フード・インクが食品の安全について言及しているのとは違い、もう少し労働者やフードロス問題に対してフォーカスをあてています。

先進国で大量に食品が余っているのに、飢えている人もいる。

飲水しかない一方で、その人達が作った食品を先進国の人が食べて、そして捨てている。

そんな切ない現実を再確認させてくれる良作。

フード・インクの方が見やすいですが、心に刺さるのはこちらです。

 

ボーリング・フォー・コロンバイン

内容 :アメリカにおける銃社会批判

評価:★★★☆☆

おなじみ、マイケル・ムーアのアメリカの銃社会批判映画です。

アメリカで起きた少年の銃乱射事件をもとに、アメリカの資本主義を安全という観点から批判しています。

ドキュメンタリーの定番映画の1つですが、日本は銃所持が禁止されていることから、あまり実感がわかなかったというのが本当のところ。「海の向こうの出来事」と感じながらも、最後まで見せる力は、さすがドキュメンタリーの帝王マイケル・ムーア

 

世界を欺く商人たち

内容:商業性によって、科学的な知見が蔑ろにされる

評価:★★★☆☆

内容は大きく分けて2つあり、タバコ業界のような利権主義団体に対する批判と、科学者批判が世界中で起きているという実態を暴いた作品。

まず1つ目に、タバコは誰が見ても害があるのに、政府は企業とズブズブの関係にあるため、一向に影響を認めずにいつまでも販売され続けた背景を描いています。企業は高いコストで政治献金を行ったり、ロビイストを雇ったりして法規制を逃れ続けています。タバコ以外でも難燃性の素材や、食料品などでも同様の事が起こっている事を作中で指摘しています。

2つ目は、上記のような「科学的根拠」が重要視されなくなると、企業は正しいことを述べる科学者を攻撃し始めるという事を描いています。「科学者が言うことが正しいとかは関係ない。自分たちの儲けを阻害するような事を言う人間を排除する」というアメリカの矛盾した資本主義社会を痛烈に批判しています。

所々の内容は面白いのですが、全体通してのストーリー性としてはイマイチ・・・かなと。★3つ。

しかし、科学者に対する攻撃の手法がエグいので、ストーリー後半部分だけは見ごたえあり。 

 

HAPPY ―幸せを探すあなたへ 

内容:幸福感の最先端研究を事例をもとに紹介

評価:★★☆☆☆

1990年代までの心理学研究とは、精神病などのネガティブな研究ばかりでした。

しかし、2000年代以降の心理学関心の中心は幸福感にあり、その研究結果を各国の研究者の結果と、それを実践している人へのインタビューで明らかにしていくというものです。

結論だけ書いてしまいますと、人間はお金を稼いで消費することを目標としないで、以下の6つの事を行うと幸せになれますよ、という話です。

①たくさん遊ぶこと
②毎日1つ、新しいことをすること
③家族や友人といる時間を大切にすること
④意義のあることをすること (自分が意義のあると思っている事をすること)
⑤持っているものに感謝すること
⑥利他的な行動をすること 

 

暴走する文明

内容:巨大企業が世界中の環境と生活を破壊している

評価:★★☆☆☆

暴走する文明 (字幕版)
 

巨大企業が利益のために環境を破壊したり、弱者を搾取しながら膨れ上がっているというありきたりなテーマです。

しかも、ストーリーに1本の軸があるというわけではなく、オムニバス形式で進んでいくので、話がぶつ切りに感じてしまい、頭に入ってきません。

使われている映像は高画質で綺麗なのですが、「ドキュメンタリーが見たい人はそういうところを見たいわけじゃない!」というツボを押さえられていません。

調査している情報に誤りはありませんが、同じテーマを扱っている作品なら「キャピタリズム」や「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」などを見たほうがいいでしょう。

 

マジックマネー

内容:仮想通貨のシステムを丁寧に説明する

評価:★☆☆☆☆

 

マジックマネー

マジックマネー

 

 今話題となっている仮想通貨のビットコインのシステムや安全性についてわかりやすく説明している映画です。

ビットコインのプロモーション動画とも言えると思います。

もちろん、ポジティブな側面とネガティブな側面の両方を描いているため、プロモーションではなく、ちゃんとドキュメンタリーになっているんですけれど。

仮想通貨は間違いなくこれまでの金融システムを変える可能性があるのですが、「価値の担保をどこがしているのか」ということについてこの作品では本質にふれていません。

国が発行する紙幣については国が保証していますし、今のビットマネーを支えるのは、ビットマネーの高い安全性と流動性の高さだけです。

もう少し突っ込んだところまで話を踏み込んで欲しかったなという意味で★1です。

 

 やばい経済額

内容:経済学知識のオムニバス形式で披露する

評価:☆☆☆☆☆

https://www.youtube.com/watch?v=eCrqSySdIkAヤバい経済学

 

ヤバい経済学 (字幕版)
 

 見る価値なしです。

「インセンティブ(人の意欲を引き出すために、外部から与える刺激)」を主なテーマにしていますが、とにかく内容がバラバラすぎる。

最初は「家を売る時は少し待った方が得な理由」とかをやっていたのに、気付いたら「インセンティブを与えることで、子供の学力は上がるのか?」とかになっているし、一貫性がありません。

しかも、出て来る知識や内容は一般的に考えればわかるレベルの教養に留まっています。やっぱり見る価値なし。 

 

終わりに

Factory Theatre

ここ1ヶ月で見返した作品なので、評価に関してはかなりフラットだと思います。

とにかく★5の作品に関してはハズレはないと思うので、オススメします。

しかし・・・こうやって見ると反資本主義的映画が目立ちます。

決してそんなことはないのですが、どの映画も問題の本質はただ一つ、利益主義だと言っているような気がしてなりません。