考えて生きるということ

20代のサラリーマンが人生に悩んでいます

22世紀の課税を考える

マルクス資本論とピケティの21世紀の資本

今回は経済のお話です。

21世紀に入ってから、世界中で「貧富の差が激しい」とか言われていますよね。

「そもそも、なんで貧富の差が激しくなるの?」という話ですが、それは僕ら労働者が働いて儲かれば儲かる程に、それよりもはるかに早いスピードで資本家は成長を続けるからです。

 

何を言ってるかわからない人は、まずは「マルクス資本論」を読んでみて下さい。

ただ、マルクス資本論はとっても面倒なので、解説本だけ読めばOKだと思います。

解説本は池上彰氏のがおすすめです。 

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」

 

 資本家は労働者から労働力を買い取り、儲ける

では、マルクス資本論をベースとして現代のサラリーマンの働き方を見てみましょう。

 

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例えばAさんが資本家だとして、100万円持っているとします。

Bさんは何も持っていない労働者のため、仕事を探しています。

Aさんは100万円を何もしないまま貯金するより、運用する方法を考えました。

そこで、AさんはBさんを雇って1ヶ月働くことに対して20万円の賃金を支払う契約をしました。

Bさんは喜んで契約をします。Bさんの仕事は靴を作ることになりました。

一ヶ月に20日、1日8時間は材料の革を切り、縫い付け、靴の形に仕立て上げる事が仕事内容です。

Bさんの仕事はとても丁寧だったため、1日2足までしか作れませんでしたが、1足1万円で売れるほど良いものでした。

1ヶ月後、Bさんは20万円を手にします。

これまでお給料が無かったBさんには安定した収入を得ることができる良い契約だったと満足しました。

一方でAさんは20日働いてくれたBさんのお陰で、1足1万円、40万円を1ヶ月で手にしていましたが、Bさんへのお給料の支払いが20万円、革の原材料費として10万円の出費をしていました。

Aさんが儲かった費用は10万円です。

AさんもBさんに感謝しました。

 

これが通常のサラリーマンと雇用者の契約と、仕事内容です。

では、この翌月の事を見てみましょう。

shoes

  

Bさんは先月と同じく仕事をしました。1日2足、丁寧に靴を作り続けます。

一方、Aさんは100万円+10万円(先月の売上)=110万円を持っていましたが、自分は働かなかったため、生活費で20万円を使ってしまいました。

残りは90万円です。

焦ったAさんは、BさんだけでなくCさんを雇うことにしました。

契約内容は同じ、一ヶ月に20日間、8時間働いて靴を作り続けることです。

Cさんも仕事を探していたため、安定した収入が得られる事を喜んでいました。

そして1ヶ月後、Bさんは20万円を、Cさんも20万円を手にしました。

2人は一生懸命働いたため、1人あたり、一ヶ月に40足を生産しました。

資本家のAさんは2人が作った80(足)を売り、80万円を手にしました。(2(人)×2足(生産数)x20(足)=80万円)

2人に20万円づつ給料を支払い、原材料費の革を20万円支払いました。

Aさんの残高は90万円+20万円(今月分)となるかと思いきや、Aさんはまたしても自分で働かなかったため、20万円の出費をして残高は90万円のままでした。

 

3ヶ月めになった時、Aさんはひらめきました。

「もしかしたら、もっと多くの人を雇えば、もっと儲かるんじゃないか?」

 

資本家のAさんは、労働者のBさんとCさんだけでなく、Dさん、Eさん、Fさん、Gさんの4人を新たに雇うことにしました。

これでAさんの会社の従業員は6人になってしまいます。

 

BさんとCさんはこれまでと同じように働きます。

そしてDさん、Eさん、Fさん、Gさんも同じように働きます。

1ヶ月後、それぞれが20足つづ作ったため、6人×2足×20日で240足もの靴が作れるようになりました。

Aさんは240万円を手にして、1人20万円支払います。

残りは120万円ですが、ここから60万円を原材料費で支払い、売上の残りは60万円となりました。

Aさんは今月も働かなかったため、20万円を使ってしまいました。

しかし、それでも残りの40万円はあるのです。

残高の90万+40万で、Aさんの口座は130万円に増えてしまったのです。
しかも、Aさんは働かないまま!

 

4ヶ月目も5ヶ月目も、同じことが起こります。

Aさんは1年で100万円を300万円にまで増やしてしまいました。

そして、より多くの人を雇うようになり、2年後には1000万円、3年後には3000万円もの資産を手にしていました。

money!

 

一方で、労働者はどうでしょう。

会社が大きくなるにつれて、給料は2倍に増えたでしょうか?

なっていませんね。

 

逆に労働者が増えてしまったからこそ、リストラされないようにもっと沢山働くようになりました。

慣れているBさんやCさんは1日3足作るようになり、お給料は10万円上がりました。

しかし、1ヶ月で60足売れているのに、Bさんのお給料はその半分です。

 

40足しか作っていなかった時の20万円と、60足作っているときの30万円では、金額が大きくなっているから良いと思うかもしれません。

でも、同時にAさんに取られている金額も大きくなっています。

このままでは、BさんやCさんはいつまでたってもお金持ちにはなれないのです。

 

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もっと細かいことは沢山ありますが、資本家が豊かになる流れは以上のようなものです。

労働者である限り、Aさんの作ったシステムから外れないとお金持ちにはなれないのです。

これがいわゆる資本の偏りです。貧富の差はこうやって広がっていくので、貧富の貧の方というのは、実は「サラリーマンなどで一生懸命働いている人」というのも含まれるのです。

 

これに対して政府は「税金」という名目で、Aさんからお金を取ります。

そして、BさんやCさんなど、皆が使う公共物や福祉に対してお金を循環させていきます。

税金というのは、本来このような偏りを是正するためのサービスであり、本当は「お金持ちが最も困ること、嫌がること」なんです。

Taxes


グローバリゼーションと共に循環されなくなるお金 

しかし、グローバリゼーションが進んでいく中で、その課税による徴収が上手く回らなくなります。

今の資本家は海外に資産を移し、そこで保有しているため、「名義上の保有金額を少なく見せて、課税額を最小限にとどめる」という事ができてしまっているのです。

少し詳しくお話します。

 

これまでは、日本人は国籍を日本しか持てないのが普通でしたし、移住するなんていうことはほとんどありませんでした。

しかし、インターネットの普及で、海外の口座を簡単に開けるようになったり、海外にすぐ移ることができてしまうようになったわけです。

そのため、世界には「タックスヘイブン」という租税回避地と呼ばれる場所が存在します。(ケイマン諸島カリブ海の島国など)

 

タックスヘイブンとは、課税額が極めて少なく、その国にお金を持っておくと資本家がお金を持っていても取られない地域のことです。

このタックスヘイブンに国籍ごと移してしまったり、ペーパーカンパニーと呼ばれる帳簿上やり取りするためだけの会社を作って、そこに送金をしたりしています。

 

では、なぜタックスヘイブンなどが存在するのでしょうか。

タックスヘイブンになるような小さな島国は、産業が極めて少なかったり、国土の問題から発展が見込めない島々でした。

そのため、GDPも低く、税金として徴収できていた額も少なかったのです。

そこで、「世界の富裕層から1%でも課税額を徴収できれば我々のような小さな国では十分に国を維持していけるぞ」と考えた人たちがいて、お金持ちだけは国籍を移せたり、会社を簡単に作れるようにしたのです。

結果、これらの国々は前よりも豊かに国を維持していくことができるようになりました。

 

今の日本・・・いや、世界中の国々が「本来お金を取るべき富裕層からお金を徴収できない」という課題は、彼らにとっては豊かに生きていくための術だったのです。

carib beach


「21世紀の資本」

2015年頃に、トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」という本が話題になったのを覚えているでしょうか。

21世紀の資本

21世紀の資本

 

 

ピケティ氏は、「資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生み出す」と言っています。

これを r > g なんていう言葉に置き換えています。

 

・r(リターン)とは、株や不動産など、資産運用から得られる利益率のこと。

・g(グロース)は、経済成長率。働いて得る、所得の伸び率などのこと。

 

アメリカでは1980年台以降、日本では1990年台以降からリターンの方がグロースによる収益を上回ってしまったため、貧富の差が激しくなっているというものです。

つまり、一生懸命働いている従業員などの産み出す純粋な経済成長率よりも、株主や不動産から得られる不労所得や投資の方が利益率が高くなってしまったということ。

 

世の中にいる本当のお金持ちは「働いていないのに、いつの間にか口座に沢山のお金が入るようになっている」というシステムを作り出すことに成功していた人たちなんです。

大企業で1000万円貰った!なんて喜んでいる人たちとは訳が違います。

彼らの資本は自分の身体しかありませんから、時間を売ってお金を得るしかないんです。

 

本来はIMF国際通貨基金)などが世界規模で各国の税金制度に対する取締を行わなければならないのですが、もちろんそんなのは難しいでしょう。

だって、稼ぎや税金は政府で管理するから、皆が同じだけ働きましょうとする共産主義の国もあれば、税金は0だけど、そのかわり裕福になりたければ頑張れ!とする自由主義個人主義)の国もあるでしょう。

それらの国のあり方と税金というのは密接に関係していますから、一概に「税金はこれぐらいにしてくださいね」なんてことは言えません。

 

ピケティ氏はこの問題にまで触れた上で、理想論として「世界的な資本税というものが導入されたら良いよね」と言ってます。

世界的な資本税とは、世界中に画一的な「資本そのものに対する税金」を課税するということです。

米ドルを基準として1年あたりに「あなたが持っている資本に対して一律10%徴収しますよ」といったと、そういうものです。

では、それはどこが、どうやって管理するのでしょうか。 IMF?新たな国際機関?

国が管理するとなると、そこに人件費も発生しますし、どうやって以来するのでしょう。

そもそも、それらの法案が通ったら、豊かな各国の政治家は困るので推進させないでしょう。

 

これらが今世界中で起きていることであり、日本でも起きていることです。

 

身の回り、日本だけの課税処置を考える

日本だけの課税を考えてみることにしましょう。

日本でも1970年台以降、日本の累進所得税は減っており、1974年と2015年を比較すると、ほぼ半分になっています。

累進所得税というのが、まさに「資本家を裕福にさせ過ぎないための税金」であり、この金額が減っているということは、資本からから取るべき金額が取れなくなっていることを意味しています。

その結果、年金制度の破綻であったり、消費税の増税なんてことになっているのです。

今の日本は、お金持ちから取れなくなった税金に対する補填を、お金がない一般庶民から取ろうとしているのです。

 

以前、私は「貯蓄税」を導入したら良いのではないかと考えたときがありました。

お金持ちが貯めている貯蓄に対して課税をするわけです。

しかし、そうすると資産家は日本円を米ドルなどに変えて貯蓄をするだけのことです。

日本円が大量に売られるため、円の価値は暴落します。

円の価値が暴落すると、対米ドル基準で見た際の価値が落ちます。

円の価値が下がると原油1Lに払う金額が上がってしまうため、日本で生産している物の価格は上昇します。

庶民の生活が苦しくなってしまうんです。

 

一方で、一部の日本企業株は円安になったことで株価が上がるでしょう。

信用はあって売上も良いのに、日本円が安いからお買い得な株となり、海外からの買いが殺到します。

そして、またそれらの株式を元々保有していた資本家は株で儲けることができてしまうのです。

「貯蓄税」じゃ何も変わらないのです。

Bank

労働者は搾取されている

労働者が搾取されていることは明らかですが、それに対する手の打ち方がわからない方が多いと思います。

1つめの脱出方法は、投資家になり株主としての立ち位置になること。

基本的に会社を経営している経営者は従業員より株主のほうが大切です。

自社にお金を生み出してくれているのは従業員でもありますが、それ以上に投資をしてくれている株主がいてこその会社だからです。

そして、株主はいつでも権利として経営者を更迭することができます。

自分の今のお給料や立ち位置を守るためにも、まずは株主に対して納得のいく配当金が渡せるように、会社を運営する必要があるのです。

 

2つ目は、自分で会社を起こすこと。

先程も言ったように、ビジネスというのはシステムが組まれて回り始めれば自己成長していくものです。

だからこそ、ファーストステップを恐れずに自分で生きていく方法を考えなければなりません。

自分1人で働く、ではなくて「働いてくれる人を見つけること」と、「システムを作り上げること」が大切です。

 

まだ私自身もそれはできていませんが、それを何とかして35歳まで作りたいというのが私の人生の目標です。

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